八代更生病院新病棟・デイケア棟立替工事竣工
2021年04月01日
八代更生病院新病棟・デイケア棟立替工事竣工
八代更生病院 理事長 宮本憲司朗
令和元年に始まった表記建替工事が令和3年3月16日に竣工式を迎えることができました。足掛け3年に渡る長い工事の間、患者様、ご家族の皆様には病院のご利用にご迷惑をお掛け致していましたが、お陰様で、無事に竣工式を迎えることができました。
新病棟を着工を決定するきっかけは平成26年の熊本地震でした。地震後に行われた耐震検査では問題はありませんでしたが、より災害に強い病院にするために新病棟を立ち上げる決断をいたしました。まず医局・図書室等を別の場所に移動し、新病棟の敷地を確保するために元のデイケア棟と体育館を解体し、デイケア棟を医局等があった場所に移動しました。医局は広く明るく理事長室、院長室、医局が開放的につながり、先生方のコミュニケーションが取りやすくなりました。デイケア棟もF棟へ改築移転しましたが、設備は全て新しく、新築と変わらない出来上がりです。デイケアの上のフロアに精神科作業療法室が改築移転し、精神科リハビリテーション機能が一箇所にまとまりました。その上の3階は職員の福利厚生施設となります。
新病棟は延床面積2,945.23平米、鉄筋コンクリート造、地上4階、高さ14.52mで以前からの病棟と連結し、内装外観を元の病棟と統一し病院の中心となる堂々とした病棟が出来上がりました。元の病棟と廊下が一直線に繋がり、窓も大きく、広々とした明るい病棟となりました。新しい病棟はG棟と呼ぶことにしました。G1、G2、G3、G4と4つのフロアになります。G1は認知症疾患治療病棟、G2は精神科療養病棟、G3・G4は精神科急性期病棟でG3には修正型通電治療病室も設置しました。各フロアにデイルームが二箇所あり、個室も増えました。病室の多くが東向きで八代市街地が望めます。西側は中庭に面して、病院のシンボルツリーである榎の大木が緑陰をつくっています。患者様に、より快適な療養環境が提供できるようになりました。
精神科急性期病棟59床、認知症疾患治療病棟43床、精神科療養病棟55床、精神科一般病棟92床で、総病床数249床となりました。アルコール依存症治療専門医療機関にも指定され、難治性統合失調症治療薬の使用認定施設でもあり、ADHD治療薬も全て使用可能で、思春期の「こどもSST」も開催しています。思春期、大人、高齢者の様々の精神疾患に対応しています。これからも患者様、ご家族と共により質の高い、より満足していただけように、地域社会に信頼される、暖かさと癒しの医療を提供して行きます。